あれは確か大学2年の冬か…。
いつもの如くオープン番でお店を開け順調に朝の仕事をこなしていたときだ。
朝っぱらから電話がなることはよくあるが、大抵は他店から資材の貸し出しについてだったり、遅刻の電話だったりなんだがその日は何故かタクシーの運ちゃんからかかってきた。
運「あの、そちらマクドナルド○鴨店ですよね?おたくに松田(仮名)って人が働いているでしょ?」
と「申し訳ありませんが、そういった事にはお答えしかねるんですが…」
運「あのね、私○○タクシーのドライバーやっているもんだけどおたくの松田っていう子が無賃乗車したんで料金立て替えてくれない?」
と「はぁ!?いや、あのおっしゃっていることがよくわからないんですが」
運「いやだからおたくで働いている松田がお金ないのにタクシーのったんでその代金を払って欲しいっていってるんだけど」
いまいち話の内容が掴めなかったが、どうやら松田君(仮名)は当時21歳の大学生で一人暮らしをしていて近くに友人もいなく、当然実家も遠いため代金を立て替えてくれるところに巣○マックを指名したらしい。
なんで早朝に池袋から大手町までタクシーをつかったのか知らんが金ないなら乗るなよっていうか店を指名してんじゃねーよハゲっていう感じである。
と「とりあえずバイトで雇っている人に対してお店から立て替えたりとかはできないんですが」
運「なら君が個人的に立て替えてくれないか。金額は****円になるんだけど。」
ちょっと金額は忘れたけど深夜料金のせいもあってアホな金額だった。まぁその日の手持ちに余裕があったので松田に貸すくらいはよかったんだが
と「それくらいであれば立て替えることはできますが、自分はマネージャーで仕事中の為お店を離れることが出来かねてしまうんで、お店のほうまで来ていただければ立て替えることはできますが」
運「おい、ふざけんなよ。ここから巣○までどれくらい距離あるとおもってんだ?その分の運賃も合わせて請求させてもらうけどいいよな」
と「は?そっちが立て替えろっていうから立て替えるっていってるのになんでそこまで払わなきゃいけないんですか?そこまで今手持ちないんですけど」
運「何、君バイトなの?」
と「そうですけど、今の時間は自分がこの店の責任者になりますが」
運「ちょっと店長とかいないの?」
と「今日はお昼からならいますが」
運「ちょっといまからそっちいくから店長に話して店に早くきてもらってよ。それで店長に立て替えてもらうから」
と「いやあのなんで店でそこまでしないといけないんですか…。大体時間を考えてくださいよ。まだ朝の6時ですよ。寝てるにきまってるでしょ。あとお店も混んできましたので仕事に戻ります。池袋大手町間だけであればこちらまで来ていただければ休憩時間などに立替いたしますが仕事中は無理ですし、それ以上の立替はできません。それで納得できないというのであれば警察にでも相談すればいいですよ」
運「……」
と、ここで運ちゃんに電話を無言で切られたが仕事が忙しかったのでそんなことはどうでもよかったのだが…
続く。