むかーしむかし、あるところに、雀の子供がいたそうな。
雀の仔は、いつもこんな歌を歌っておった。
「大きくなったら何になるっ♪ 大きくなったら鷹になるぅ〜♪」
どうやらこの雀、鷹に憧れていたそうな。
ある日、雀の仔はついに大空の捕食者、鷹に捕まってもうた。
雀は「待ってよ、ボク、大きくなったらきっと鷹になるんだ!だから食べないでよ!」
「おまいさん気は確かかね。雀の仔が鷹になるってぇ道理などありはしねぇ。雀が鷹になったら、誰が雀を生むんだい。」
鷹はそう答えると、ぽきり、と雀の息の根を止めると、あっさりと食べてしまったそうな…。